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遥か過去の栄華を語る古き修道院跡

美しく蛇行するボイン川沿いに開けた町、ドロヘダは、ニューグレンジやモナスターボイス修道院など、ダブリン北部の丘陵にたくさん残る遺跡の数々をゆっくり見て歩きたい人にとって、きっと便利な拠点となるはずの町です。ダブリンを中心とする東部地方の豊かな土地は、アイルランドの歴史の中でも古くから文化の開けていた地域。数々の古代遺跡の眠るボイン川流域の古都、ドロヘダの町も、様々な歴史の折り重なった場所だけに、町の中にも見所がたくさんあります。ドロヘダの町に残るスポットをいくつかご紹介していきましょう。

【遺された廃墟が語りかけてくる、メリフォント修道院】
アイルランドには、キリスト教がもたらされたばかりの頃に作られた、初期キリスト教時代の古い遺跡がたくさん残っています。ドロヘダの町にあるメリフォント修道院は、数々の教会や修道院跡のなかでも特に古いものの1つで、現在は一部を除き崩れ落ちてしまっていますが、それでも美しいアーチの連なる回廊や、珍しい八角柱の廃墟などがたたずみ、訪れる人に往時の記憶を静かに語りかけてきます。建立は1142年、地味な遺跡ですが、当時はかなり大きな施設だったことでしょう。

緑豊かな草原の中に残る、礎石や崩れ落ちた壁の間をゆっくりと巡って行けば、造られた当時はヨーロッパの粋を集めた建築物であったというこの遺跡の、過去の栄光がいかにも遠く遥かな時間の彼方に感じられ、不思議な気持ちに満たされます。これはアイルランドの遺跡全体にいえることなのですが、遺跡の周囲に余分な説明やいかにもなディスプレー、土産物屋などの商業的な施設などが極端に少なく、自然の風景の中に遺されたそのままの風情を大切にしている姿勢にとても共感が持てます。思索にふけりながら散策できるのは、そんな遺跡保存への姿勢のおかげもあるのかもしれません。