アイリッシュ・ミュージックを楽しむ
アイリッシュ・ミュージックを、聞いたことはありますか?ひところちょっとばかりブームになっていましたから、ご存知の方も多いでしょう。現在は少し落ち着いてきたようですが、その分定着したのか、報道番組のBGMなどにさりげなく用いられているのを耳にすることもあります。
アイリッシュ・ミュージックと言えば、普通アイルランドの伝統音楽、主にダンスのために生まれたアコースティックな音楽を指します。テンポの速いジグやリールというリズムのものが一番多いのですが、もっとスローなダンスチューンもありますし、もう少し範囲を広げて、ダンス用ではない独奏曲やアカペラで歌われる古謡やフォークソングなども含めてアイリッシュ・ミュージックと呼ばれることもあります。
実は日本でも、時代を遡ったずいぶん昔にアイルランドの音楽は紹介をされています。アイルランド民謡といえば、「庭の千草」、「ロンドンデリー・エア」などの唱歌が、まず思い当たる年代の方々もいらっしゃることでしょう。これらの唱歌の元になったメロディは、確かにアイルランド発のものではありますが、現地で伝統音楽として今最も盛んに演奏され、ルネサンスとも言うべきリバイバルを経て大きく開花しているのは、先にあげたダンスチューンをメインにした音楽です。
日本でアイリッシュ・ミュージックが大きく取り上げられるようになったきっかけは、幾つかあったと思います。そのひとつは、大ヒットした映画「タイタニック」の中の、船底でのダンスシーンではないでしょうか。また、モダンなアレンジとショーアップされたステージで、アイリッシュ・ミュージックとダンスを総合的な舞台芸術に昇華した「リバー・ダンス」も、繰り返し来日公演を果たし、これをきっかけにしてアイリッシュ・ダンスを習い始める人も続出するほどの人気を博しました。ここではアイリッシュ・ミュージックの現地での様子や、その楽しみ方について、しばらくお話をしていきましょう。