オコンネル・ストリートとジェネラル・ポストオフィス
【オコンネル・ストリート】
さて、テンプルバーがダブリンで一番ヒップ?な街とすれば、このオコンネル・ストリートはダブリンの五番街のような所。トリニティ・カレッジから南側に伸びるグラフトン・ストリートに対して、そのちょうど反対側を北上していくこの大通りの名は、アイルランド独立のために尽力した偉人の1人、元弁護士でカトリック初のダブリン市長になった19世紀中ごろの運動家ダニエル・オコンネルに因んだものです。オコンネル・ストリートの起点はリフィ川をまたぐ広い橋で、そこはちょうどダブリンの渋谷交差点のような場所といったらわかりやすいかもしれません。橋の正面には、高い台座の上にオコンネルの像がまるで人々の賑わいを見守るように立っています。この銅像だけでなく、オコンネル通りの幅広い中央分離帯にはあちこちに歴史上の人物やケルトの伝説などをモチーフにしたモニュメントが設置されていて、歩いていても見飽きません。道の両側にはオフィスや店舗をかかえた立派な建物が立ち並んでいて、ウィンドウショッピングも同時に楽しめるでしょう。
【ジェネラル・ポストオフィス(中央郵便局)】
リフィ川を背にオコンネルストリート沿いに北上すると間もなく左手に見えてくるのが、アイルランド郵便の総本部であるこの郵便局です。ギリシャ風の美しい柱を持ったこの美しい建物は200年ほど前に建てられたものですが、何よりも1916年の有名なイースター蜂起でアイルランド義勇軍の拠点となったという故事により、アイリッシュにとっては大変重要なスポットなのです。特に正面にある階段は、蜂起の首謀者の1人であるパトリック・ピアスが独立の旗印と共に共和国宣言を叫んだという、記念すべき場所。今なお柱に銃弾の痕さえ残る、アイルランド人達の魂の拠点ともいえる建物です。この蜂起は短期間に鎮圧され、ピアスやコノリーら十余名の指導者達は間もなく処刑されてしまうのですが、これがアイルランド人達の心に火をつけ、悲願の独立へ向けた大きな一歩となったのです。この中央郵便局の屋内には、ケルトの伝説的な英雄の1人、ク・フリンの最後を表わした銅像が展示されています。迫り来る敵にその死を悟られまいと、木に自分の体を括り付けて立ったまま息絶えたといわれる伝説の英雄をかたどったモニュメントは、祖国独立のために命を賭した人々の勇気を讃え記念するもの。郵便局を訪れたなら、ぜひ探してみましょう。