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広大なお屋敷バントリー・ハウスと亜熱帯の植物園

コークの街のあるコーク州は、数あるアイルランドの州の中でも一番面積が広く、州都を離れて西へ向かえば、見渡す限りの自然に包まれた美しい海岸線が私達を待っています。ウェストコークと呼ばれるこの地域は、アイルランドの中でも最南端に位置し、暖流のメキシコ湾流の影響で一年中温暖な気候に恵まれた独特の土地柄。深く切れ込んだバントリー湾には、豪華な施設で名高いマナーハウスや、故人の夢が遺した珍しい亜熱帯の植物園で知られる小さな島があります。

【広大な敷地を誇る貴族のお屋敷、バントリー・ハウス】
お屋敷でロマンチックな宿泊中世ヨーロッパの貴族や領主達が荘園に建てたお屋敷、マナーハウス。イギリスやアイルランドに残る数々のお屋敷の中には、一般公開しているものや宿泊施設などに転用されているものも多く、このバントリー・ハウスもその好例です。18世紀にバントリー伯爵によって建立されて以来、今もその子孫ホワイト一族が住んでいますが、ヨーロッパ中から集めたタペストリーのコレクションや美しい調度品を一般の人々も楽しめるよう広く公開されていて、この地方の有名スポットとなっています。

コレクションは家具調度だけでなく、各地の様式を参考にして造られたという庭園も見ものです。施設としての利用は見学にとどまらず、カフェも併設、またコンサートやイベントの会場として、一部は宿泊施設としても開放されていて、貴族の館での宿泊を体験することも可能。アイルランドきっての絢爛なマナーハウスは、どこまでも開放的なお屋敷なのでした。

【独特の気候が可能にした夢の亜熱帯庭園】
バントリー湾の北側に突き出たベアラ半島の根元にある小さな町、グレンガリフは、近くに抱える小さな島のために良く知られています。わずか15ヘクタールという小さな島はガーニッシュ島と呼ばれ、珍しい亜熱帯植物の育つ庭園を見るために各地から人々が集まってきます。今から約80年前、この島を所有していたアナン・ブライス氏が、造園家と協力して造り上げた植物園では、冷涼なアイルランドの中で唯一、暖流の流れ込む深い入り江の奥という暖かな地理条件に恵まれて、椰子の木をはじめ数々の珍しい花や植物が育つ事ができたのです。イタリア様式の庭園や多種にわたる植物が楽しめるアイルランドの中の南国、ガーニッシュ島。ガーデニング好きなら、一度覗いてみたい島ですね。