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花開くアイリッシュカルチャー


ハロウィーンの習慣もルーツはケルト!長い間田舎者扱いされてきたアイルランド人達は、移民として移り住んだ先でも差別の対象とされるのが常でしたから、ひっそりとなりを潜め、あるものは改名してアイリッシュの血筋を隠したりしながら、移住先に同化していくのが普通でした。そういった意味では、80年代から今なお第一線で活躍し続けているU2の功績は圧倒的です。ワールドミュージックがカテゴリー化され、エスニックブームが沸き起こり、マイノリティの開放が叫ばれていた当時の時流も、彼らを強力に後押ししました。ロンドンで発生したパンクの流れに影響を受け、当初からアイリッシュであることを強くプッシュしながら登場した彼らU2の反骨精神とその活躍から、アイルランド人の芸術面でのアイデンティティは強く啓発されて、後に続けとばかりに続々とアイリッシュ系ミュージシャンが世に飛び出していきました。それまでイギリス出身を名乗っていた古参のミュージシャン達も商標を改めたようにアイリッシュであることをかかげ出したのは苦笑ものでしたが、U2の示したアピールというのは、それくらい画期的なことでした。

その後の急激なブームはご存じの方も多いでしょう。ロックだけでなく、ケルティック、アイリッシュ、ワールドミュージックや癒し系など、様々な分野で引っぱりだこなジャンルとして、彼らの音楽は目を見張る勢いで世界中にアイリッシュ旋風を巻き起こしました。特にアイリッシュ・ミュージックと呼ばれる伝統音楽のブームは根強く、今でも日本のテレビ番組のBGMで、1日のうちアイリッシュに何らかの形でかかわる音楽が流れない日は無いのではないでしょうか。英雄譚や妖精物語など豊富なファンタジーの世界をはぐくんだケルトの文化も、題材として美味しいものばかりでゲーム音楽にアイリッシュを用いたものも多数ありますし、ファイナルファンタジーなど現地の音楽家に演奏させている秀逸なアルバムも存在しています。

こうしていまや、アイルランド人は大きく胸を張ってその存在を世界に発信するようになりました。新しい産業も次々に軌道に乗り、外に出てしまった人々が逆にアイルランドに戻り始めて、飢饉以来過疎化していた人口は徐々に増えつつあるといいます。現在、その人口の半数が若者で占められる(日本と真逆ですね・・・)というアイルランドは、現在ヨーロッパで最も生きのよい国かもしれません。

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